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カードローンに対して「やめとけ」という声が多いのは、利用者が想定以上の負担を抱えるリスクがあるためです。安易に借り入れると、返済が生活を圧迫する事態になりかねません。

金利の高さが家計を圧迫する

カードローンの最大の問題点は金利の高さにあります。消費者金融のカードローンでは年利15.0%~18.0%程度が一般的で、銀行カードローンでも年利2.0%~14.5%程度に設定されています。

例えば50万円を年利18.0%で借りて、毎月1万円ずつ返済した場合、完済までに約79ヶ月かかり、利息だけで約29万円も支払うことになります。借りた金額の半分以上を利息として支払う計算です。この負担は決して小さくありません。

返済が長期化しやすい構造

カードローンはリボルビング払いという仕組みを採用しており、毎月一定額を返済する方式です。一見すると返済しやすそうに思えますが、実は返済期間が長期化しやすい構造になっています。

月々の返済額が少ないと、その大部分が利息の支払いに充てられ、元金がなかなか減りません。返済が長引けば長引くほど、支払う利息の総額は膨らんでいきます。

さらに追加借入が可能なため、完済前に再び借りてしまい、借入残高が減らない状況に陥る人も少なくありません。

多重債務に陥るリスク

カードローンの利用をきっかけに、複数のカードローンから借り入れを重ねてしまう多重債務に陥る人がいます。信用情報機関のJICCの統計情報によると、借入が1件以上ある人のうち、4件以上の借入を抱える人は5%弱いるとされています。

返済のために新たな借り入れをする自転車操業に陥ると、抜け出すのは極めて困難です。

借入状況 月々の返済負担 精神的負担
1社のみ借入 管理しやすい 比較的低い
2~3社から借入 返済日が複数で管理が複雑 常に返済のことを考える
4社以上から借入 収入の大半が返済に消える 極めて高く、日常生活に支障

それでもカードローンが必要になる状況と対処法

突然の出費や収入減少など、どうしてもお金が必要な状況は誰にでも起こり得ます。しかし、カードローンに頼る前に、まず以下の選択肢を検討してください。

  • 家族や友人に相談して一時的に援助してもらう
  • 勤務先の従業員貸付制度を利用する(金利が低く、給料天引きで返済できる)
  • 生命保険の契約者貸付を利用する(解約返戻金の範囲内で借りられ、金利も低い)
  • 不要な物を売却して現金化する
  • 公的な支援制度(生活福祉資金貸付制度など)を調べる

これらの方法は、カードローンよりも低負担または無利子で資金を調達できる可能性があります。特に従業員貸付制度や契約者貸付は、カードローンの金利の半分以下で借りられることが多く、返済負担も軽減されます。

やむを得ず利用する場合の鉄則

あらゆる手段を尽くしてもなお資金が必要な場合、カードローンを利用するしかない状況もあるでしょう。その際は、以下の原則を必ず守ってください。

  1. 借入額は必要最小限に抑えることです。「借りられる金額」ではなく「本当に必要な金額」だけを借りましょう。限度額いっぱいまで借りてしまうと、返済が困難になります。
  2. 返済計画を明確に立てることです。借りる前に、毎月いくら返済できるのか、何ヶ月で完済できるのかを具体的に計算してください。返済シミュレーションは各カードローンのウェブサイトで利用できます。
  3. 追加借入は絶対にしないと決めることです。一度完済するまでは、どんな理由があっても追加で借りないという強い意志が必要です。追加借入を繰り返すと、借金が雪だるま式に増えていきます。

返済に行き詰まったときの対処法

もし返済が苦しくなってきたら、早めに対処することが重要です。放置すると状況は悪化する一方です。

まず、借入先に相談しましょう。返済計画の見直しや、一時的な返済額の減額に応じてくれる場合があります。相談することで延滞を避けられる可能性が高まります。

それでも解決が難しい場合は、国民生活センターや法テラス、弁護士・司法書士などの専門家に相談してください。債務整理という法的手続きによって、返済負担を軽減できる場合があります。

相談は無料または低額で受けられるところが多くあります。

カードローンを使わない生活設計

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カードローンに頼らないためには、緊急時に備えた貯蓄を持つことが最も効果的です。一般的には、生活費の3~6ヶ月分を緊急資金として確保しておくことが推奨されています。

まとまった金額を一度に貯めるのは難しいかもしれません。しかし、毎月5,000円でも1万円でも、コツコツと積み立てていけば、1年後には6万円から12万円の資金ができます。

この資金があれば、突発的な出費にも対応でき、カードローンを利用せずに済む可能性が高まります。

家計管理で借金を予防する

収入と支出を正確に把握することが、借金を作らない基本です。家計簿アプリなどを活用して、毎月何にいくら使っているのかを可視化しましょう。無駄な支出を見つけて削減すれば、その分を貯蓄に回せます。

また、クレジットカードの使い方にも注意が必要です。リボ払いは実質的にカードローンと同じ高金利の借金です。クレジットカードは一括払いのみに限定し、使った金額はその月のうちに支払えるようにしましょう。

支出の見直しポイント 具体的な方法 期待できる効果
固定費の削減 スマホプランの見直し、保険の見直し、不要なサブスクの解約 月5,000円~1万円の節約
変動費の管理 外食を減らす、コンビニ利用を控える、買い物リストを作る 月1万円~2万円の節約
先取り貯蓄 給料日に自動的に別口座に移す 確実に貯蓄できる

カードローンは便利に見えますが、その利便性の裏には大きなリスクが潜んでいます。「やめとけ」と言われるのは、多くの人がそのリスクに苦しめられてきたからです。

本当に必要な状況かどうかを冷静に判断し、できる限り他の方法を探すことをお勧めします。

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