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過去に返済の延滞経験がある方でも、カードローンの審査に通る可能性は残されています。ただし、延滞の程度や期間、現在の状況によって審査結果は大きく変わります。

延滞には短期間のうっかり遅延から長期延滞まで幅があり、それぞれ信用情報への影響が異なります。

数日程度の遅れであれば記録に残らないケースもありますが、61日以上または3ヶ月以上の延滞は「異動情報」として登録され、審査に大きな影響を与えます。

延滞情報の記録期間

信用情報機関に延滞情報が記録される期間は、延滞の種類と機関によって異なります。

延滞の種類 CIC JICC KSC(全銀協)
短期延滞(入金遅延) 2年間 1年間 5年間
長期延滞(異動情報) 解消から5年間 解消から5年間 解消から5年間
延滞解消後の完済情報 5年間 5年間 5年間

短期延滞の記録は比較的早く消えますが、長期延滞の異動情報は完済してから5年間残り続けます。この期間中は審査において不利な状況が続くと考えてください。

延滞解消後の期間が重要

延滞を完済してからどれくらいの期間が経過しているかは、審査における重要な判断材料です。

延滞解消から1年以上経過し、その間に新たな延滞がなければ、審査担当者は「過去の問題は解決済み」と判断する可能性があります。

逆に、延滞を解消したばかりの状態や、現在も延滞中の場合は、新規借入は極めて困難です。まずは既存の債務をきちんと返済し、信用を回復させることが先決となります。

延滞経験がある場合の審査対策

延滞履歴があっても審査に通る可能性を高めるためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。

現在の信用状況を確認する

申込前に自分の信用情報を開示請求して確認しましょう。

CIC、JICC、KSCの3つの信用情報機関すべてに請求することで、カードローン会社が見る情報と同じ内容を把握できます。開示請求は郵送、窓口、インターネットで可能で、開示方法にもよりますが手数料は1,000円程度です。

信用情報を確認することで、以下の点が明確になります。

  • 延滞情報がいつまで記録されているか
  • 現在登録されている借入件数と残高
  • 過去24ヶ月の返済履歴の状況
  • 他社への申込履歴(申込情報は6ヶ月間記録される)
  • 自分が把握していない契約が残っていないか

この情報をもとに、現実的な申込戦略を立てることができます。延滞情報が残っている期間や、他社借入が多い場合は、状況改善を優先すべきかもしれません。

属性情報を整える

延滞履歴がある場合、他の審査項目でプラス評価を得ることが重要です。安定した収入があること、勤続年数が長いこと、居住年数が長いことなどは、返済能力の証明になります。

正社員として3年以上勤務している、年収が安定している、持ち家に長く住んでいるといった要素は、過去の延滞をカバーする材料となり得ます。転職直後や収入が不安定な時期は、申込を避けた方が賢明です。

希望借入額を抑える

延滞経験がある場合は、最初から高額の借入を希望するのではなく、必要最小限の金額で申し込むことをおすすめします。

借入希望額が低いほど、貸し手のリスクも小さくなるため、審査通過の可能性が高まります。

また、総量規制の範囲内であることも確認してください。貸金業者からの借入は年収の3分の1までと貸金業法で定められており、この範囲を超える申込は受け付けられません。

延滞を繰り返さないための対策

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新たにカードローンを利用する際は、同じ失敗をしないための仕組みを事前に備えておくことが大切です。感覚や気合いで防ぐのではなく、仕組みとして「延滞しにくい環境」を整えておくことが再発防止の基本になります。

返済日の管理を徹底する

返済日を忘れてしまうことが原因なら、以下のような対策を複数組み合わせると効果的です。

管理方法 メリット 注意点
自動引き落とし 支払い忘れを防げる 引落口座の残高不足に注意
給与振込口座を引落口座にする 残高不足を起こしにくい 給与日前の引き落としには対応できないことがある
カレンダーアプリで通知 自分の行動タイミングに合わせて設定できる アプリの通知オフにしていると気付かないこともある
カードローン会社の返済日通知メール 自動で送られてくるため管理が容易 迷惑メールフォルダに入らないように設定が必要

無理のない返済計画を立てる

返済計画は「返済できそうな金額」ではなく「確実に返済できる金額」を基準に組み立てます。

  • 収入から家賃・光熱費・食費などの固定支出を差し引き、残った金額の範囲で返済額を設定する
  • ボーナスや臨時収入を前提にした返済計画は避ける
  • 返済額を低めに設定しておき、余裕があれば任意返済(追加返済)で調整する

返済額を毎月固定で決めると安心感はあるものの、収支の波がある人の場合は「最低返済額+任意返済型」にしておくことで、生活への負担を抑えながら返済速度を維持できます。

緊急時の備えを用意する

延滞の多くは「返したくない」のではなく「返したくても返せない」という状況で起こります。トラブルを防ぐためには、以下のような備えが有効です。

  • 毎月少額でも積立貯蓄をしておく
  • 収入が減りそうな兆候(残業減・雇用形態変更など)を感じたら早めに返済額を調整する
  • 返済が厳しくなりそうなときは延滞する前に相談する

カードローン会社によっては返済期日の変更や一時的な減額などの相談に応じてもらえることがあります。延滞してからでは解決の選択肢が狭まるため、早めの相談が重要です。

延滞歴があると再びカードローンを利用するのは難しくなりますが、完済してから一定期間が経過し、安定した収入があると判断されれば、再度の利用が認められるケースも存在します。

焦って新規借入を探すよりも、まずは信用回復に専念することが将来の選択肢を広げる第一歩です。

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